2024年6月11日～8月10日にかけて。SANOMAGICでは、
記念すべきマホガニーバイク40号機を制作しました。
今回はオーナーの希望で初めてオールスラムで組みました。
オーナーは、ヒルクライムを中心に走るレーサーです。
前後二回に分けて、レポートしましょう。
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樹齢数百年のホンジュラスマホガニーです。
ワシントン条約により、現在は輸入も不可能で、SANOMAGICでも現在のストックがある限りとなります。
数十年前に入手できるだけ入手しておいた貴重な在庫です。
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両面に超精密鉋をかけたあと、
特殊な接着剤で貼り合わせて、
あらかじめ作っておいた型にはめ込んで成形します。
多数の大型クランプで締め上げます。
これにより、巨大な応力がパーツ内に閉じ込められ、強度と弾性を生み出します。
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どのくらい大きな力で締め上げられているか、想像できるでしょう。
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13台の頑健なクランプで締め上げます。
SANOMAGICマホガニーバイクの強度は、こうして生まれます。
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小畑も初めて見ました。
ハンドルの下ハン部分の中空加工です。
こんなに綺麗に削っていたのね。
左は中空化加工前、中央と右は、中空化加工後です。
要所要所に手間をかけてこのような中空加工をしているので、
SANOMAGIC自転車は軽量化できるのです。
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各パーツの積層状態がよくわかりますね。
マホガニー積層体は、金属やカーボンと変わらない厚さで十分な強度が得られます。
さらに中空化により、カーボンフレームに近い重量が実現できます。
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左右のハンドルバーの接合部ですな。
両方の穴の中にマホガニー製のボスを入れて連結し、強度を得るようです。
下の写真の中央の三角形のパーツですね。
下の写真をみただけではわからないな。
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三角形の連結部材を固定してから、前面に連結板を接着します。
マホガニーハンドルの強度は、こうして初めて実現できる。
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座面部材と、支持部を固定します。
木の座面なのに、支持部のアーチとフレーム全体でお尻を柔らかく支えます。
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かっこいいねえ。
今回は、レース用にサドル幅が狭くしてあるのかな。
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大変な手間がかかります。
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Ｕ字型のマホガニー積層体から、フロントフォークを切り出します。
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切り出した残りは捨てることになります。もったいないな。
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手作業で丁寧に。
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これらからフレームの上下材を切り出します。
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番号が振ってある部材は、不用となります。
マホガニーバイクの歩留まりの悪さがよくわかりますね。
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これらの溝は、マホガニー積層体からなる蓋で閉じられます。
これにより、肉厚がほぼ6mmの中空マホガニーフレームが得られます。
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切り出したフレームの上下材に、マホガニー積層体からなる蓋を接合し、
肉厚がほぼ6mmの中空マホガニーフレームを作る。
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ヘッドチューブ部分も、多大な力がかかるところです。
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若干の弾力性を確保するために、マキハダを詰めて接着する。
マキハダは、槇の樹皮であり、
本来は、木造船の外板の隙間に詰めて水漏れを防止するためのもの。
以下、来週に続きます。
Lineup of Wooden Ships designed and manufactured by Sueshiro SANO